2018年12月11日 (火)

上野東京ラインのニューロマンサー

 両親の実家が、それぞれ関東と北海道だったので物心ついた頃から割と頻繁に羽田を利用(学生時代も地方の大学だったし)していた。そのため昭和の『山手(or京浜東北)線を経由してモノレール』という感覚が染み付いている。
 もちろん東松戸や新鎌ヶ谷から一本というルートや駅前から直通バスというチョイスも一通り試してみたのだが気が付けば常磐線が品川まで届くようになっているので(何度か乗り換えを挟んでも)品川経由で京急を使うのが体感的に一番楽なようだ。時間帯にもよるけれど座れるし(モノレールってなんだかんだ言って狭いよね)。今回もガラケー(EZ-web)乗り換え案内では推薦順位4番目くらいだったけど京急品川ルートで帰ってきた。Dscn0952_jal_trimming
 文庫版で再読中の『スペインの宇宙食』は日暮里あたりで読み終わった。最後のパートはポストサイバーパンクな感じの短編小説で同時代の伊藤計劃に文体や雰囲気が寄っているので改めてハッとする。予備に持ってきていた『ニューロマンサー』をカバンの底から引っ張り出す。確か初読は学生の時だから20世紀の筈だが手元にあるのは何故か2003年27刷。一度売り払って買い直したか。那覇から、ここ数日で急激に気温の低下した羽田に降り、その地下から京急を経由して「品川発水戸行き」という旧世紀では非現実的な響きしかない列車の暖房過多な座席に収まりポストサイバーパンクを読み終えて元祖サイバーパンクの再読をはじめる。あまりにも繋がりの良すぎる一連の流れに恍惚となりながら、しかし以前は半分くらいチンプンカンプンで、それがむしろチバシティの幻惑的なイメージをブーストしていた冒頭の文章が21世紀も18%くらい消化した時点で意外なほど分かる。エッジの効いた技術的用語がそこそこ一般化したこと、個人的に教養の幅が少しだけ広くなったこと、そしてなによりギブスンが提示したイメージをみんなでよってたかって現実に取り込んできたこと、などによって随分「分かる」ものになっていた。考えてみればこの間に攻殻がありマトリクスがあり(JMもあったし)ブレードランナーの新作まで出てきたし、ベルリンの壁が崩れソ連が解体されWTCも崩れ落ちて、そもそも初読時の80年代末には存在しなかったwww(草じゃないぞ)が当たり前のインフラとして受容されギブソン本人をツイッタでフォローする一方で東日本を大津波が襲ったその果てに品川発水戸行車内で読む『ニューロマンサー』の味わいである。

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2017年10月12日 (木)

「昆虫軍」のイメージ喚起力について ツイートプチまとめ

それこそ20年ぶりくらいに玉姫様を聴いている。A面までで浮かんだ疑問。①「モノクロームの風景」は昆虫で一般的なの?②「超音波でお話し」って昆虫で一般的なの?③憂悶ってなに?④今でも「日本の夏は(インドより)蒸すけど涼しい」の?
— Tetsuya Igarashi (@50iron)
October 11, 2017

①②④はサエキフィクションというかイメージ優先で言葉の煙幕を張ってますよね。③は https://t.co/5d8kPTQRXc https://t.co/BuWIO7xFg1
— Yoshizawa Hiroyuki (@histamineY) October 11, 2017

共進化したお花があれだけカラフルなんだから波長識別してるはず、というか紫外領域も見えてるとかなんたらいうのがありますよね。あといまも聞こえてる秋の虫の音からして「一般的」なのは可聴域のほう、ですよね。特殊例はよく知らん。
— Yoshizawa Hiroyuki (@histamineY) October 11, 2017

日本とインドのどちらが涼しいのか問題も行ったことがないので分からんけど、まああれもキンケイインドカレー的な偶像化されたなんちゃってインド人の気持ちを唱った歌だからなあ
— Yoshizawa Hiroyuki (@histamineY) October 11, 2017

そもそも「脳が無い」まで言っちゃってるし(あるよ!)
— Yoshizawa Hiroyuki (@histamineY) October 11, 2017

千葉高から徳島大歯学部へ進んだサエキ氏が書いてるリリックなので、(ワケが分からないフリをして)書き飛ばしたといったところじゃないのかな
— Yoshizawa Hiroyuki (@histamineY) October 11, 2017

超音波でお話してる例があったとしてもキャッチするのは「触覚アンテナ」じゃないよね、とか。
— Yoshizawa Hiroyuki (@histamineY) October 11, 2017

偏光が見えたり4種類の色受容細胞があったり、昆虫の視覚世界は超人的なところから地下世界に適応した盲目まで、レンジが無茶苦茶広そうだよね。
— Tetsuya Igarashi (@50iron)
October 11, 2017

インドも広いから色々だろうし、本当に40℃超えの乾燥地帯からすれば、蒸すけど涼しいというのは、こんにちでもあり得るのかも。
— Tetsuya Igarashi (@50iron)
October 11, 2017

科学的な事実関係を叩けばある意味メチャクチャだけど「でもあれは詩だから」
—Yoshizawa Hiroyuki (@histamineY) October 11, 2017

改めて歌詞を思い返すと、とくに「昆虫軍」に散りばめられたメタファーのイメージ喚起力、クラクラするような幻視感がすごい。なかでもこのバース→「頭の中はテレビジョン/モノクロームの風景」。80年代ニューウェーブで吹き出した音楽漫画映画映像舞台文学各方面で共有されたある種の感触がここに。
— Yoshizawa Hiroyuki (@histamineY) October 11, 2017

そうそしてこの歌のテーマはまさに冒頭の「僕は昆虫」というフレーズから展開するめくるめくメタファー
- Yoshizawa Hiroyuki (@histamineY) October 11, 2017

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