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2008年9月 8日 (月)

電鉄に寄る ダーウィンの剃刀

Dscn8998 【読書memo】
ダーウィンの剃刀(D.シモンズ/嶋田洋一・渡辺庸子訳 早川書房)

タイトルとシモンズのネームバリューに騙された。FOXあたりでドラマにすると面白いかも知れないけれど…

まず「ダーウィン」はチャールズではなく、主人公のファーストネーム。
オッカムの剃刀に対するひとつのアンチテーゼをタイトルに象徴しているわけだけど、それがお話の主要なテーマというわけでもなく、むしろ余談に近い。いわばこの余談とも言うべき「ばかばかしい事件」を中心に据えてもらった方が面白かったかもしれない。

中二病の熟年男による妄想パワー全開の展開に鼻白む。落合信彦監修によるハリウッド映画みたいだ。
ハイペリオンでの圧倒的な古典教養と練り込まれたSF考証には脱帽だったが、ここで蕩々と語られる車と兵器に関する蘊蓄にはやや辟易とさせられるし、ギリシア古典哲学もここの登場人物達に語られると、背後にオタク特有の得意げな眼差し=作者を感じてしまう。

事故調査の事例とか、ベトナム戦に関する迫真の描写とか、読み応えのある箇所も多いのだけれど、なんだかあらぬ方向に突っ走っちゃったなあ、というのが正直な感想。

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