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2008年5月25日 (日)

細胞内の膜構造系はかように錯綜している

【memo】-少しアタマの中を整理するために書き出してみる

up biology 細胞〔第2版〕 佐藤七郎著 東京大学出版会

p.12 ロバートソン(J.D.Robertson 1959)は、細胞膜をはじめとして、細胞の諸構造を構成している膜には、オスミック酸固定・重金属染色で明暗三層に染色される厚さ7.5nmの膜という共通性があることに注目して、このような性質(三重層構造)を表す膜を単位膜(Unit membrane)とよぶことを提唱し、広く認められた。

p.17 (2) 単膜構造系 1枚の膜で囲まれた胞で、膜胞体、ゴルジ体、リソゾーム、液胞、ペルオキシゾーム、核膜などがこの構造系にぞくする。

p.19 動物細胞の表層についての、このような伝統的な見方をくつがえす画期的な見方を提唱したのはベネット(H.S.Bennett 1963)であった。かれは、コート、ペリクル、細胞間物質、あるいは基底膜などとよばれてきた、動物の細胞外物質がいずれも多糖質をもっていること、および、従来そのような物質層があるとは考えられていなかった柔細胞や遊離細胞にもそうした物質の層がみられることを根拠にして、この層を、植物細胞の細胞壁と相同のものととらえた。そして、これをあらゆる細胞に共通の、細胞構造の一部とみなして、グリコカリックス(glycocalyx)とよぶことを提唱した。これが細胞外皮である。細胞壁や細胞間物質は細胞外皮の特殊化したものである。
 細胞外皮の概念は新しい細胞観にとって、きわめて重要な意義をもっている。この概念によって、細胞壁をもった、いわゆる植物細胞と、それをもたない動物細胞との、相違とその基本的同一とが、従来より一段高いレベルで統一的にとらえられるようになった。(中略)
 細胞外皮と細胞膜の間の詳細については未知の部分が残されているが、両者は一体となって細胞表層系として機能している。したがって、細胞の構造系としては、これを一体としてとらえることが重要である。

p.24 細胞膜は一枚の単位膜として、単位膜の形態上の特徴を典型的に示す。

p.53 複膜系構造体は、互いに異質の内外2枚の単位膜でつつまれた構造体である。内外の2枚はその表側を対面させている。この2枚の単位膜が異質であることは、両者のあいだに連続がないという形態学的な事実からうかがわれるが、生化学的な分析からもそのことが裏づけられている。

p.96 細胞核の周囲には2枚の単位膜がみられる。この2枚で核膜を構成している。

p.97 これらのことは、核膜の内外の単位膜が同質であり、複膜系構造体のばあいとことなることをものがたっている。
 (中略)核膜は一見、複膜のようにみえるが、そうではなく、単膜系の膜胞体と相同であり、膜胞体の特殊化したものである
Dscn8659

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