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2008年2月23日 (土)

虹の解体 R.ドーキンス

【読書memo】
『虹の解体』 リチャード・ドーキンス/福岡伸一訳 早川書房
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読み応えあり。エセ科学をなで斬りにする筆致は切れ味抜群。
返す刀でマーギュリス、ラヴロック、グールドやドゥ・ヴァールをこき下ろす。

マーギュリスなんかは放送大学の講座でも大々的にフィーチャーされていたし、近年の細胞進化論のスターかなと思っていたのだが、ドーキンスから見るとほとんどニューエイジ扱い。まあ実際にスターであるからこそ、目の敵にされたのかも知れないが。とにかく「利己的」遺伝子で売り出したヒトだけに、甘っちょろい「共生」思想が嫌でしょうがないみたいだ。思想的好みはともかくロジックは磐石なので説得力はある。ただ、ラヴロックまで同列(とまでは言わないが)のように扱うのはどうなのか。ラヴロックはエンジニア思想のヒトでしょう。ガイアが完全にニューエイジに持ってかれちゃったのでそれを叩くのは分かるけど、ラヴロックの立ち位置がそこにないのは明らかなんだけど。

グールドについては確かに「ワンダフル・ライフ」を読んだときに引っかかりを感じた部分があり、そこを明確に突いていたのでややすっきり。かつての立花隆のようになんとなく煙に巻かれるところだったよ。最近じゃコンウェイ・モリスもアンチ・グールドらしい。こんどモリスものをなにか探して読んでおこう。
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 『カンブリア紀の怪物たち:進化はなぜ大爆発したか』
  松井孝典訳  講談社現代新書

以上についてはロジックにおいて隙が無いドーキンスに一票。だだし、ドゥ・ヴァールの問題提起については保留。「利己的な協力者」などといったやや日和ったともいえる表現を持ち出してきたことからも、ドーキンスにしてやや弁解がましさを感じさせるポイントだ。とくに発生を踏まえた「部分」と「全体」の問題はたぶん生易しいものではなく、とくにデジタルな議論に乗せていこうとするならばデータ量がまだまだ桁足らずで、インターフェイスがギザギザしちゃってる状態なんだろう。

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